今回毎朝観るというスタイルではなく録画していたものを4/8〜4/12の5日間で一気に観たのですが、見ごたえはありましたね。前回の続きと音楽を飛ばせば、正味13分ほどで観れちゃいますから。
しかしいくつか残念だと感じた所もあったのでそのことを少し書いてみます。いささか遅き感もしますが(笑)
立花萬平をどうして日本人としてキャスティングしたのだろう?
安藤百福氏をモデルとしたフィクションとうたっているので、ドラマの構成上別に問題はないのかもしれない。しかしこのドラマを観た台湾の人は本当にこれで納得しているのだろうか?
安藤 百福(あんどう ももふく、1910年〈明治43年〉3月5日 – 2007年〈平成19年〉1月5日)、は日本の実業家。インスタントラーメン「チキンラーメン」、カップ麺「カップヌードル」の開発者として知られる。日清食品(株)創業者。日本統治時代の台湾出身の台湾人で、元の名前は呉百福(ウー・バイフゥ)[2]。台湾本島人のため戦後は中華民国籍となり、1966年(昭和41年)に日本国籍を再取得した。
帰化したのは56歳の時ということになります。戦前は台湾でいろんな商売をして日本に渡ってきたみたいだが、色々と経験してきてますね。憲兵から拷問を受けたり、信用金庫の理事長になったことなどほぼほぼドラマで描かれていますし。
しかしこの人のルーツはあくまでも台湾にあります。ドラマの構成上立花萬平をどうしても日本人に仕立てる必要があったのだろうか?
ここは一番肝心な部分なので何とも言えないが、私には違和感アリアリだった。
これは誤解の無いよう言っておきます。別に日本人でも台湾人でも良いんです。ドラマの主旨が立花夫婦の愛と協力し合う姿を描くことならば、無理に日本人という設定でなくても良かったのではないかということです。
コンプライアンスの弊害
何のことかといえばドラマに「喫煙シーン」が一切なかったこと。これおかしいでしょう?時代背景が昭和13年から45年までを中心として描かれているのに、喫煙シーンが一切出てこないなんて。
実際病院の待合室でも昭和50年代までは灰皿が置かれていたぐらいですからね。実際あったことを無き物にするのは不自然極まりないです。昭和を否定しているみたいで。
唯一の例外はたちばな塩業の従業員(トラックの運転手)が耳に煙草をはさんでいたことかな?(笑)従業員の岡(中尾明慶)がお酒を飲んで喧嘩をするシーンは良くて、喫煙シーンが駄目だなんてありえないでしょう。
これコンプライアンスとやらの弊害だと思いますね。喫煙シーンを出すことを良しとしない視聴者が一定数いることを見越して、NHKが喫煙シーンを避けたとしか思えない。
あの時代ですよ?兵隊帰りの荒くれ共(失礼)がタバコを吸わないなんてありえないでしょう?タバコを買うお金もなかったというのならともかく、世良や加治谷もそして他の男性も一切吸わないなんて違和感ありすぎる。
たちばな塩業従業員のやるせなさを煙草を使って演出したりすることも可能なわけで、一切見せないというのもどうかと思いますがねー
いや別に煙草がどうのこうの言っているのではないんです。問題はコンプライアンスにおびえて無難なドラマづくりで収めようとするテレビ局の姿勢に問題ありと思うのですが?
当時の価格が分かりにくかった
大阪商工会会長(橋爪功)が萬平に3万円の投資をする場面がありました。これがどれぐらいの価値なのかいまいち良く分かりません。ここは一言ナレーターの方に「今の価値で言えば〇〇万円に相当します」というような感じで説明が欲しかったですね。
まんぷくラーメンの価格が20円というのもうどん玉が6円と比較していたが、じゃあそれに比べると高いが私のように主婦じゃない人間はいまいちピンときません(笑)今の価値でいうと10倍ぐらいですか?
となるとまんぷくラーメンは1袋200円?だとしたらかなり高いですね。しかしこれもナレーターの方が一言説明を入れてくれたらすむ話なのにね。
まとめ
朝ドラというドラマの特性上色んな制約があるのでしょう。BSでは朝7:30から放映しているし、子供の教育上良くないことは一切放映できないというような具合で。
それでも当時の社会情勢に出来るだけ近いものを表現してほしかったという気持ちには変わりません。(喫煙シーンはその1例)
総じて萬平夫婦を取り巻く人間関係のバランスが絶妙で、特にいまではすっかりNHK御用達になった感のある松坂慶子さんの演技は素晴らしいとしか言いようがなかったですね。もちろん主役の安藤サクラさん・長谷川博己さんの演技の素晴らしさは言うまでもないです。
立花萬平役の長谷川博己さんも来年の大河ドラマ主演(麒麟がくる)が決まったことだし、また1つ楽しみが増えました(笑)